日本さいきん話。高村光雲(養蚕天女)

さいきんと言ってもコロナではない。

日本最近話である。

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この顔にピンときたら、貴方は美術通とお見受けする。
若し、家の何処かに、この人の木彫りの置物が在ったなら。

断捨離推進委員会の謳い文句に、決して耳を貸す事無かれ。

リサイクルショップ・ネットオークション等のネットでの販売もお控えになる事をお勧めする。

然し、普通の人では素晴らしい作品と思ってもその価値を理解する事などは出来る筈もない。

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私も先程、本を取り寄せて調べようとして気付いたのですがね。

2019年3月5日(火)~4月29日(日)東京国立博物館(本館特別4・5室)にAM9:30~PM5:00までに行った人なら、上の写真の木彫り作品か、下の写真の木彫り作品を御覧になった方も多くお出ででしょう。

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上の写真と下の写真の作品の違いが分かった方は、決して美術品の断捨離をする事はしないと思いたい。

上の写真は1924年に、下の写真は1928年に作られた作品と言われております。
上が高さ48.7㎝で、下が高さ25㎝の作品だそうです。

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私の今の最大の関心事が、上の写真の作品(高さ:約50cm)が幾つ本人の手により作られたのか?工房作で作られたのか?弟子の作でも光雲刀の刻銘を許されて世に出たか?

世の多くの方には意味不明な、同でもいい話しなのですが。

私にとっては、人生の成功の道の確立が二分の一よりは確率が高い問題となってしまいました。

上の写真と同じモノは、富山県にある世界一かわいい美術館にある事を知りました。

多分、大彫刻家の顔と、一方で職人の顔を持ち、門弟たちの日々の生活を支えるために毎日注文仕事をこなす顔をもち、このどちらか一方のみが実像ではない相矛盾してみえる二面性をあわせもった存在、それが高村光雲と言う名を、今も尚、美術史にと名を残している所以なのかも知れません。
弟子たちの生活の為に出来た作品が、自分の作品と工房作品として、弟子と共につくり、弟子が作り上げる事も、後の世が判断すると許すところも含め、明治・大正・昭和を生き、明治・大正・昭和・平成・令和・・・・と世の人々の目を楽しませて行き、世の人の心をざわつかせて行く事でしょう。

弟子と言っても、超高名な方々ですからね。

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上の作品は、宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品です。


そして、私が調べた限りでは、富山県の世界一かわいい美術館水橋に、故浅井正己(明治製薬 元会長)の収集品として、世に展示公開している2体です。

然し、10月中旬に我が家にも高さ:約50cmの写真で見ると、浅井氏の作品に近い古い木彫り作品が届く運びとなったのです。

若い頃によく冗談で宮内省ご用達製品と訳の解らぬ事をほざいた事がありますが。

世界一かわいい美術館の作品と写真で見る限り近い、昭和3年位に作られたと推定する作が、もう一体見つける事が出来ました。
今後、調査を進めながら報告して行きます。

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※上の写真は世界一かわいい美術館の所蔵品

宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品との違う所を分かりますか?

多分、宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品は芸術家の光雲作、世界一かわいい美術館の所蔵品は職人高邨光雲作と勝手に判断しております。
お客様のご要望で、高邨光雲が自ら全て仕上げたと思いたく存じております。